歌野晶午の傑作短編!「放浪探偵と七つの殺人」
こんにちは。突然ですが、短編集って良いですよね!
長編の合間に読むのも良し、暇な時に一話読むのも良し。
ミステリーは短編でも面白さが光りますよね☆彡
歌野晶午といえば、
「葉桜の季節に君を想うということ」
「密室殺人ゲーム王手飛車取り」で有名ですよね。
恐らく、この文言も幾度となく言われてきているでしょう。
自分もこの二作から読み始めようと思いましたが、ふとブックマーケットで見つけたこの作品が気になって読んでみると、すごく面白かったので紹介致します。
放浪探偵と七つの殺人―読者に突きつけられた七つの挑戦状! (講談社ノベルス)
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歌野 晶午 講談社 1999-06
- ドア⇔ドア
- 幽霊病棟
- 烏勧請
- 有罪としての不在
- 水難の夜
- W=mgh
- 阿闍梨天空死譚
ここで注意なのが、「増補版」なるものが出ているので今から読む方はそちらを買った方が良いです。
そちらの方には未収録の「マルシム」が追加されていたり、表紙に放浪探偵の絵が載っていてイメージしやすいかもしれません笑
7話全てに、「放浪探偵」なる「信濃譲二」が登場します。探偵役です。
ある時は学生、ある時は清掃員、ある時はピザ屋宅配便。として話にしれっと出てきます。
このキャラがまた良い!乱歩の明智小五郎のような奔放さや発想力・洞察力を思わせます。
更に、どれもタイトルのセンスが秀逸。読後感に花を添えてくれます。正直、これを書くのはナンセンスかもしれませんが、タイトルに目を光らせても分かりません。絶対、騙されます。
作者の作品を別でお読みの方は、分かるかと思いますが読者を煙に巻くゴリ押しでもなければ、後付け満載のミステリーでもございません。
特に、「有罪としての不在」は読んで頂きたいです。
いわゆる読者への挑戦と銘打たれた話で、話の途中で例のテンプレ文章が登場します。
自分も頭を悩ませた挙句に、すっかりやられました。
勿論、他の話も面白いです!自分のお気に入りは、「幽霊病棟」「水難の夜」です。
読まれた方は是非、感想お待ちしております。
短編集はやはりアイスのピノの如く気軽に味わう事が出来るので好きです。
(そうでないヘビーな短編集もありますが、またそれは別で更新します笑)
自分はこれですっかり好きになってしまったので、他の作品も読んでみようと思ってます!
それでは<(_ _*)>